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2007年1月 8日 (月)

「蛇イチゴ」~兄と妹~

新進気鋭の西川美和監督の作品「蛇イチゴ」をみた。

真面目な優等生の妹と、勘当された兄貴、昔気質の仕事人・・・と思ったら実は借金まみれだった父、明るく家庭を切り盛りする母。といったある家族が描かれている。とくに、正反対の性格の妹と兄貴の切っても切れない絆を、甘くではなく、軽やかな大人の苦味をもって描く。それが、さわやかなカタルシスとなっている。

蛇イチゴは、実に効果的な小道具としてでてくる。妹なりにめいっぱいの兄をこらしめようとするが、兄はひょうひょうとかわしてしまう。そして、最後に蛇イチゴ。赤くて鮮やかで酸っぱくて、蛇が好んで食べるといわれている・・・。

つみきみほ演じるきまじめで頑固な妹の役柄にシンパシーを感じる。西川美和監督は、私と同じ大学の2歳後輩らしいが、もしや、こんなキャラクターの女性なのだろうか・・・と思ったりもする。

宮迫が演じる兄貴は憧れの自由人。口八丁手八丁の世渡り上手。道徳心など、どこ吹く風。自分が一生懸命やってきたことはなんだったのだろう・・・と全否定されると気持ちいいんだな。

家族という甘ったるくなりがちなテーマをスタイリッシュに描いたところが新鮮だ。カリフラワーズのパンクな音楽が、カラリと乾いた気分をもりこんで軽やかな仕上がりになっている。

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