極東ロシア紀行
ちょっと遅めの夏休みをとって、極東ロシア(ウラジオストーク、ハバロフスク)へ行ってきた。新潟からたったの1時間半でつくことにまずビックリ。韓国より近いのに、どうして、もっとみんな行かないいんだろう。ま、一般の旅行会社ではロシア極東方面の扱いが少なくて、あまり認知されていないせいだろうが、ここは海外旅行の穴場に違いない!
ウラジオストークは、さびれた港町だ。工場からモクモクと黒い煙がたっていて、壊れかけの古びた建物があちこちに無造作にたっている。バカでかくて、真っ黒の軍艦が港にいて、なんだかワイルドだ。
ウラジオストークのロシア人の女性は、ホリが深めの美人顔に、濃い目の化粧をして、香水をたっぷり匂わせている。そして、セクシーな胸元すけすけレースやら、目の覚めるようなエメラルドグリーンのスーツやら、ヒョウと花柄のスカートやらスカーフやらを身に着けていたりするので、みんな場末の娼婦のようにみえる。西欧のトレンドとまったく脈絡がない独自路線のファッションは、大国ロシアの泰然自若な構えを感じる。
ていうか、面白いよ。
ウラジオストークから、シベリア鉄道で1泊2日、ハバロフスクへ移動。このオンボロ列車は、オケアン号は、世界のてっちゃん憧れの鉄道ロマンの最高峰。こんなボロ列車も、森の中を1週間ひた走ると、モスクワにつく。与謝野晶子も鉄幹を追いかけて、シベリア鉄道でモスクワまで行ったとか。恐るべし、シベリア鉄道。ラグジュアリーな食堂車には扇が飾られていたり、ひとつひとつのテーブルに花が飾られていたりしてもてなしの心が感じられるが、よく見るとセイタカアワダチソウ。よくある雑草だ!
ハバロフスクは、アムール川のほとりに広がる美しい街で、すっかり気に入ってしまった。北海道風の大自然と洗練された街並みが調和して、ウラジオストクより、ずっと上品。街をゆくロシア人女性も、シンプル・シックな都会的な服装の人の割合が増える。ここでは、郷土博物館の動物の剥製の展示が面白かった。トナカイ、アザラシ、鹿などが丸ごと、どかーんと展示されている。キツネを食べている最中のクマとか、妙に凝ったポーズと表情づくりも秀逸。マンモスの牙の化石もたっぷりと堪能できる。愛・地球博のマンモスの化石に行列した人注目! それから、とても美しくて幅広いアムール川のそばに、青い屋根のロシア正教の教会がたっている。賛美歌がひたすら美しく響いている。
今度、ロシアに行くとしたら、シベリア鉄道にもっと乗り続けて、バイカル湖付近でバイカルアザラシ見るか、カムチャッカ半島か、サハリンか、やっぱり首都モスクワとサンクトペテルブルクで美術をみるか、と楽しみが広がる。しかし、極東ロシアは、こんなに日本から近いのにまるで異空間。その魅力は、もっと多くの人に知られてもいいと思うな。
昨日も、シンクロの世界選手権で、ロシア代表は圧倒的1位の風格を見せた。ロシアといえば、偉大なる芸術の国。とりわけ、バレエやシンクロ、スケートなどの舞踊芸術は世界最高峰だ。でも、あの演技のほれぼれするような美しさとはうらはらに、ロシアの建物はぶっきらぼうで荒削りなワイルドな建築物、いまいち洗練されていない社会システム。そんなギャップが、旅人にとっては面白い。
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